債務整理

ブラックリストって何?

自己破産や任意整理などの債務整理をする際、頭をよぎるのがブラックリストと呼ばれる信用情報機関へ登録されてしまうということへの不安です。

ブラックリストへの登録とは実際のところ何なのか、正確な知識をもって、正しい判断をして下さい。

1 基礎知識

カードローンを利用してお金を借りたときやクレジットカードの利用を始めると、誰もが必ず信用情報機関と呼ばれる団体に利用者の個人情報が登録される仕組みになっています。いわば加盟会社がそれぞれ顧客名簿を持ち寄って共用の顧客名簿を作っている状態をイメージしてみてください。

そして登録された利用者の個人情報はその信用情報機関に加盟している消費者金融会社やクレジットカード会社などが随時確認できるようになっています。

私たちが消費者金融やクレジット会社に新規の申し込みをすると、申し込みを受けた会社は信用情報機関に対し、申込者の登録があるか、登録があればその内容を確認し、新規の申し込みを受け付けるか断るかを判断することになります。

その登録情報に”この人は過去に問題あり!”との記載があると、会社はこの人は将来ちゃんと返さない可能性が高い!と判断して、新規の申し込みを断わることになるのです。

2 ブラックリストに載るとは?

正確には、ブラックリストという名簿に名前が載るのではなく、信用情報機関が保有する顧客名簿の自分のページに、「異動」という記載がされるということです。この「異動」という記載がされるといわゆるブラックリストに載ったという状態になります。

具体的に説明しますと、毎月の支払日にちゃんと支払を済ますと自分のページの<入金状況>のその月の欄に「$」と記載されますが、支払が遅れる又は支払わないと「A」と記載がされます。また、一部しか支払がないと「P」と記載されます。この「A」「P」マークは、これはこれでよろしくはないのですが、この状態ではまだブラックリストに載ったことにはなりません。

しかし、未払いが2ヶ月以上(会社によっては3ヶ月以上)続くと自分のページの<支払状況>の欄に「異動」と言う記載がされます(一般に携帯端末分割払いは3ヶ月の遅延で「異動」になるとされています)。

この「異動」という記載がされた時点で、ブラックリストに載った状態となったということになります。

3 信用情報機関とはなに?

日本には現在三つの信用情報機関があります。業種(消費者金融、信販会社、銀行系ローン会社など)ごとにグループ化されています。もっとも複数の信用情報機関に加盟している会社もあります。
三つの信用情報機関はそれぞれが独自に会員から情報を集めていますが、「異動」といった事故情報については信用情報機関相互に共有化していると言われています。
したがって、どれか一つの情報信用機関に「異動」記録がされると3団体のどれかに加盟している会員(金融会社)すべてに、自分がブラック状態であることが伝わり、それらの会社とは新規の契約はできないことになります。

JICC(日本信用情報機構)
全国銀行個人信用情報センターを前身とする一番古くからある信用情報機関です。
信販会社、消費者金融会社、流通系・銀行系・メーカー系カード会社、金融機関、保証会社、リース会社などが加盟しています。
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CIC(Credit Information Center)

クレジット会社の共同出資により、昭和59年に設立された、主に割賦販売や消費者ローン等のクレジット事業を営む企業を会員とする信用情報機関です。消費者金融(アイフル・アコム・モビット)と信販会社(JCB・ジャックス・楽天カードなど)が会員です
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JBA(全国銀行協会)
銀行及び銀行系のカード会社や信用保証協会が会員です。
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4 何をするとブラックリストに載るのか?

以下の3項目がブラックリストに載る(「異動」と記載される)原因です。
 

  • 延  滞
  • 債務整理
  • 保証債務の履行

 

延  滞

つい払い忘れたとか残高不足で引落ができなくて数日後にすぐに振り込んだ程度の遅延では「異動」の記録はされません。ただし「A」マークは付く可能性があります。
延滞とは、「返済日から61日以上、または3ヶ月以上の支払遅延(延滞)があるものまたはあったもの」をいいます。または支払日を過ぎてしまったことが3回を超えると、「異動」として記録されることもあります。

債務整理

自己破産、個人再生手続きはもちろん任意整理も含みます。
また、自己破産や個人再生は裁判所に申し立てをする以前に、弁護士からの介入通知が届いた時点で、債務整理の記録がされます。

5 ブラックリストに載る期間は?

遅延、債務整理といった「異動」情報の保持期間は各情報機関とも最長5年間と言われています。
ただし、この5年というのは延滞解消後5年、又は解約後5年ということになります。
延滞については、滞納していた元本と遅延利息を支払えば「延滞解消」という情報が新たに登録され、そこから最長5年間延滞+解消の記録が残ります。
解約とは利用契約を解消することです。ただし、解約できるのは完済後になりますので、利息とともに全額払い終えている必要があります。

債務整理の場合、たとえば任意整理を選択し3年での返済計画を立てると、完済までの3年+保持期間5年の合計8年はブラックリストに載っている状態となり、その間、ローンが組めず、クレジットカードが持てないことになります。

さらに自己破産ですが、JBAは官報情報を10年間にわたり管理しているといわれています。自己破産や個人再生きなど官報の公告される債務整理の場合にはJBAに加盟ししている銀行系の住宅ローンは10年は審査に通らないと言われています。

6 今使っている他社のクレジットカードはどうなる?

あるクレジットカードの返済を延滞しているけど、たまたま延滞していないカードがあったとします。新規の申し込みはできなくても、すでに発行済みのカードはこれまでどおり使えるのでしょうか?
結論から言うと、発行済みのカードも止められている可能性が高いです。どこのカード会社でも最長でも6ヶ月に1度くらいの頻度(多くは3ヶ月に一度くらい)で契約者の情報を信用情報機関にチェックしています。これを途上与信といいます。「異動」の情報があれば使用停止(新規の貸し出し停止)の措置を執っている可能性が高いです。

7 ブラックリストから名前を消すことはできるか

期間が経過しない限り、できません。
ただし、例外的に誤りがあれば訂正を求めることはできます。とは言っても、一般の人が信用情報機関に直接連絡してもそのまま訂正してくれるわけではありません。実際の訂正にはその信用情報機関の会員である金融会社からの訂正の申し込みが必要です。
具体的には、信用情報機関に調査確認依頼の申し出をすると信用情報機関から問題のある記載をした会員の会社に照会がかかります。会員の会社が誤りを認めて訂正した場合に、ようやく削除や訂正が行われます。
JICCへの調査確認依頼
CICへの問い合わせ窓口
JBAへの苦情受付窓口

8 過払い請求をするとブラックリストに載るのか?

>過払い請求とブラックリストで詳しく解説していますが、現状は、信用情報機関の3団体とも、過払い請求を記録はしていません。
以前は、過払い請求があると「異動」とはしませんが、コード71(契約見直し)の記録をして、過払い請求をしたことを信用情報機関の記録に残していました。しかし、金融庁からの指導もあり、今は過払い請求があっても信用情報機関には記録を残してはいません。((ただし金融機関の独自記録には残してあります)。

そのため、過払い請求してもブラックリストに載ると言うことはありません。
ただし、弁護士司法書士が介入通知を出すと、債務整理があったものとして「異動」の記録をする場合がありますので、注意が必要です。

また、過払い請求の際に気をつけなければいけないのは、完済していない状態での過払い請求です。
残債がある場合、まず、過払い金が発生した場合、残債の返済に充当されます。そして、余りがあれば、過払い金として契約者に返還されることになります。しかし、余りどころか残債の完済に足りないという場合、残った債務を一括請求することが行われています。そのため、一括請求された債務を期日までに返済できないと、最終的には「異動」の記録が付けられ、ブラックリストに載った状態になります。
したがって、完済前の場合には、取引明細のみの送付を依頼し、過払い金の額と残債とを比較して、過払い請求をするかどうかを決めると言った慎重な手続きが必要となります。


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